株式会社オータパブリケイションズとぐるなびウエディング（ジョイジョイ株式会社）との共催で始まった「ウエディング・ビジネス・アカデミー（WBA）」。
これは、各界で著名な方や話題の業界人をお呼びして、ブライダル業界を取り巻くさまざまなテーマについて講義を受ける勉強会です。作家の中谷彰宏さんが登場して大好評だった第1回開催に続き、3月28日に第２回のセミナーを開催しました。

今回のテーマは「コーポレートブログ活用の実践＆方法論」。講師にはブログマーケティングの第一人者・（株）カレン藤崎健一代表取締役社長をお招きしました。
参加者はプランナーやＰＲ担当者など約50人。「専門用語なんて全然知らない」「どちらかといえば、苦手分野」という参加者も「ブログの必要性、重要性を感じ、早速活用したい」という感想を述べられるくらい、藤崎氏の講義は分かりやすく重要性を説くものでした。内容はもちろんですが、藤崎氏の「話し方」は、声のトーンや話す速度など、とっても聞きやすくこの点でも非常に勉強になりました。そのセミナーの一部を紹介いたします。

テーマ：コーポレートブログの効用とその可能性について

　自社ウエブサイトを集客戦略の重要ポイントと位置づける企業も多い現在、インタラクティブ（双方向性）メディアの代表格であるブログへの取り組みは、他業界に比べまだまだ発展途上段階にあるのがブライダル業界。
今回のＷＡＢセミナーは、ブライダル業界におけるコーポレートブログ（企業発信のブログ）のあり方や利用価値について、専門家にヒアリングする絶好の機会となった。

「電車男」「今週、妻が浮気します」「涼宮ハルヒ」など、一般ブロガーによるネット世界から発信された商品が大ヒットした現象をとらえ、現在のクチコミ＝ブログが動かす消費実例を説明する藤崎氏。ネット利用者がブログ閲覧に費やす時間は、ネットにアクセスするうちの25％に当たることを引き合いに出しながら、ブログ＝クチコミによる情報発信の成功の決め手をわかりやすく解説した。
「潜在顧客が企業ブログを閲覧し、商品購入をはかる際に、先行した顧客の実体験エピソードをもっとも参考にする傾向があります。これを利用した営業は、《プレ・セールス・コミュニケーション》というネットマーケティング戦略のひとつ。
いまでは日産や味の素などの大手企業もブログによる情報発信を行ない、それぞれ目覚ましい実績を挙げていると語り、企業が自社ウエブサイトをブログ形式にすることの利点とその効用を説いた。

続いて登壇した（株）カレンのプロジェクトマネジャー吉野氏は、ウエディングにおける消費者のネット行動プロセスを解析し、説明。企業からのコミュニケーションを、「上からの情報」とすれば、ブログからの発信は、自分＝消費者と同じ《横》あるいは販売現場のプランナーであれば《斜め》に相当する。そして従来の《上》オンリーだけでなく、《横》 《斜め》からのアプローチを含めた総合的なメディア戦略の構築により、ブログマーケティングの成果が得られることを力説。その他、メンテナンスやマイナスイメージのコメント対処法など、さまざまな実践法も紹介された。

※プレセールス・コミュニケーション
見込み客を開拓・誘導し営業チャネル(営業マン・店舗・ショールームetc)へ誘導するダイレクト・コミュニケーションのこと。プレセールス・コミュニケーションの目的である「見込み客の顧客化」は企業の最重要課題となりつつある。

	質疑応答タイムにはコーポレートブログに関する 　運営面での深い内容が語られた
ブログ発信の意義とその効用、注意点に ついて解説した藤崎氏