【共催】株式会社オータ パブリケイションズ、『ぐるなびウェディング』(ジョイジョイ株式会社)

WBA Wedding Business Academy

ウエディング・ビジネス・アカデミー  「ウエディング・ビジネス・アカデミー(WBA)は、「ブライダル業界のサポーターとして皆様を応援していきたい」という共通の思いのもと、株式会社オータパブリケイションズと、インターネットウエディングのポータルサイト『ぐるなびウエディング』を運営するジョイジョイ株式会社が共催するセミナーです。

「接遇の印象は声から、言葉から、話し方から」日テレ学院 学院長(元日本テレビアナウンス部長) 石川牧子 氏

2010年最初の第21回ウエディングビジネスアカデミー(WBA)は、「声と言葉」に焦点を当てたセミナー。元日本テレビアナウンス部長で、現在は日テレ学院長を務める、石川牧子氏を講師にお迎えして、「伝わる」ための効果的な話し方を伺った。発声や発音といった、話し方の基本について、実践的なノウハウが知識面での解説を交えながら分かりやすく語られた。 実際に受講者が声を出して練習する機会も設けられ、すぐに実践できる発声練習やノウハウも盛り込まれていた。参加者は、伝わるための声を出すことの重要性を体で感じたことだろう。

石川牧子 氏 写真
言葉の重さや声、話し方の印象の重要性

石川氏はホワイトボードに喉の構造などを図示するなどして、声の出る仕組みから分かりやすく解説した

講演は、「届く言葉」について考えるところから始まった。石川氏は実体験をもとに、たった5文字のまばたきをする間に伝えられる言葉でも、相手の心に深く届くことを訴え、「声と言葉の組み合わせは、人の心を癒やすことすらできる不思議な道具」であると語った。

また、人の第一印象は姿・形やシルエット、表情などで65~70%が決まるとは言うものの、その次のステップに当たる声や話し方、言葉の印象によっては、第一印象がひっくり返る可能性がある、ということも説明された。伝わりやすい声や話し方は、お客さまに気を使わせる必要がないため、上手な話し方をすることはおもてなしにつながると、石川氏。生まれつきのビジュアルは変えがたいことも多いが、声や言葉、話し方は変えられるものだからこそ、ぜひとも身に付けようと呼びかけた。

その後は、声のなりたちなどの説明を加えながら、日テレ学院でも実際に用いている教材を使っての、発声練習の基本をレクチャー。実際に声を出してみて、普段何気なく行なっている「声を出すこと」の難しさに対する驚きや関心を見せる参加者も多かったようだ。

発声において特に重要な点として、石川氏が強調したのは、母音を明確に発音すること。口の開閉と舌の動きを練習することにより、母音がきれいに発音できるようになり、歯切れがよくなり、明瞭度が高まるとのことだった。
カップルを玄関に呼べれば試行はいつも通りでいい

参加者全員で発声練習をするなど、単に講演を聞くだけでなく参加型の内容となった

講演の後半は、美しい発声の次のステップとなる、「上手な話し方」についてしゃべり方と話の内容の両面から、指導された。

ポイントとして挙げられたのは、しゃべる上では「声の高低」「声の大小」「しゃべり方の強弱」「しゃべるテンポの緩急」「間の取り方」の五つ。 これらをまとめて石川氏は「大切な話をするときには、プロポーズをするときのように話す」と例えた。つまり、「声は低く、小さく、しかし思いを込めて強くゆっくりと、そして十分な間をとって話す」ことが極意だという。上手な話し方のエッセンスとして、翌日から早速、接客時に使い始めた参加者も多かったことだろう。

「話し方が上手になれば、要点や思いもより伝わりやすくなり、お客さまからの反応も得られやすくなる。仕事も楽しくなってくるはずだ」という言葉には、多くの参加者が納得していた様子だった。
そのほか、「語尾を話す瞬間は、顔を上げて相手の反応を見て、理解してもらえたかどうかを判断する」など、すぐに始められる話し方の秘訣も例示された。

話の内容との関連では、「専門用語をできるだけ避ける」「センテンスを短くする」「結論を先に述べる」などがポイントとして挙げられた。 さらに敏感なお客さまは、相づちの打ち方一つでさまざまなことを感じとるため、「日ごろから自分の考えや感じ方をまとめる訓練をしておくと、相づちの打ち方が変わってくる」との、アドバイスもあった。

流暢によどみなく話すことではなく、内容が心に残る話し方をすることが、本当の上手な話し方であると、石川氏は結んだ。 講演終了後の質疑応答でも、参加者からは多くの質問が寄せられ、「話し方」に対する、受講生諸氏の関心の深さがうかがえる講演となった。

(取材・文 北 千代)
石川牧子 日テレ学院 学院長(元日本テレビアナウンス部長)

1970年 日本テレビにアナウンサーとして入社。以来、「元祖ドッキリカメラ」「アメリカ横断ウルトラクイズ」の司会、「横浜国際女子駅伝」の実況などを主に務める。1997年~2001年アナウンス部部長に、在京テレビ局では女性として初めて就任。01年(株)日本テレビエンタープライズ(現日テレイベンツ)取締役並びに日テレ学院学院長、05年~同社常務取締役に昇任。スポーツ解説者、テレビキャスター、リポーター、天気キャスター、コメンテイターなどの育成実績多数あり。シビルウェディングミニスター育成指導ならびに審査員。日本ホテル・レストランサービス技能協会「好感度アップの話し方」指導。宣伝会議発行「PRIR」にて話し方のコラムを1年間担当。月刊ホテル・レストラン・マンスリー(2008年11月、12月号コラム担当)。

【問い合わせ先】
株式会社オータパブリケイションズ
ブライダル部 桑田 kuwata@ohtapub.co.jp
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