高橋氏はまず、初めてレストランを経営するに当たり、レストランから学ばずレストラン以外のサービス業から多くのものを学んだという。中でも多くのものを学んだのが「カシータ」の名前の由来となっているアマンリゾートであり、リッツ・カールトンである。
しかし、その理由はそれらのホテルが豪華であるからではなく、サービスに携わる“人”を求めていった結果、それらのホテルにたどり着いたとして、ハードが重視されがちではあるが、サービスにおいてはあくまで“人”が重要であると、その重要性を語った。

そして、今回の講演のタイトルに関連して、「仕事に真剣」ではなくサービス業では「お客様に真剣」であってほしいとして、いくつかの具体例を挙げた。
例えば、普段なかなか会うことができない大切なお客様をもてなすために、なじみのお店に開店時間前に連絡しても、「営業時間外だから」と断られてしまうことが多い。それはルールを厳格に適用するという、仕事に真剣な姿勢であるとした。
そうではなくサービス業であれば、「開店前なので、簡単なものしか用意できませんが」と断った上で、お客様の都合に合わせる柔軟性が求められているとした。
そしてなぜお客様の方を向くことができないのかという理由として、日々お客様がいる状況に慣れてしまうと、あたかもお客様を水と空気のように感じてしまい、意識しなくなってしまうと指摘。まずは水と空気に感謝することから、つまりはお客様が足を運んでくださることを当たり前に思わず、「感謝する」ことから「感動が生まれる」として、感謝することの大切さを説いた。
(取材・本誌 石渡雅浩)
今回の会場となった赤坂のIL Casitaは参加者定員の70人分の席が満席となる盛況ぶり

身振りを交えながら熱く語る高橋氏の語り口に参加者は皆引き込まれていった

セミナー後の懇親会では、参加者は一旦テラス席に移動し乾杯。その上で、再びホールに戻り、軽食を立食形式で食べながら、参加者同士での情報交換が行なわれた